病気についてCase Report

膣粘膜過形成症

◆膣過形成は、若い雌犬に多くみられます。発情前期から発情期にかけて認められます。発情周期の卵胞期において膣や膣前庭組織が肥厚し、血管分布が増大している病態です。
エストロゲンというホルモンによって膣の粘膜が異常反応し、浮腫(むくみ)や過形成が出現するといわれています。この浮腫になる過程は一生涯の周期において問題となりますが、その後の黄体期には自然に退行します。



症状
膣組織が外陰部から飛び出してしまうことがあります。また、膣の一部が過形成を起こしていると、ピンク色の平べったい塊が陰部から飛び出してきたりします。ごくまれに、大きなドーナツ型の塊が陰部より突出することもあります。
こうした症状を放置しておくと、本来体の内部にあるべきものが露出しているわけですから、組織が乾燥しただれびらん亀裂などがおこります。