蚊に刺されてうつる犬糸状虫による感染症をフィラリア症といいます。
初期には症状は示しませんが、大量寄生では心不全を引き起こし死亡することもあります。特に沖縄では感染率の高い病気です。しっかりと予防しましょう。
蚊が感染している宿主動物からフィラリアの幼虫を血液と一緒に摂取します。この幼虫は蚊の体内で二回脱皮して成熟し、感染力のある第三期幼虫に発育します。この第三期幼虫が再び蚊の吸血の際に新しい宿主の体にはいっていくと、およそ100日前後で血管系に侵入し、6ヶ月かけて心臓に寄生するようになります。
フィラリアが心臓に寄生して症状がでる期間はその蚊にさされる頻度や寄生数と感染部位によるところが多く、1,2年たって症状がでる場合や10年以上たって症状がでるなどさまざまです。
主な症状は急性の場合は、呼吸困難や血色素尿、咳やチアノーゼなどです。虫体数が多く、心臓の血管や弁領域で血液閉塞がおこった場合(大静脈症候群)、早急な手術が必要となります。また慢性の場合、腹水や胸水、貧血、肝硬変などで、定期的に心臓の薬や腹水除去を行わないと生活の質を保てない場合があります。
沖縄ではフィラリアの感染率が非常に高く、初期の段階では症状がでず、気付いたときには重症化している場合が多いため、必ず予防していくことが大事です。いままで予防したことがない方は早めにフィラリアに感染したいないかどうか検査して下さい。初期の段階であれば、内科的に治療することが可能です。
沖縄では通年、毎月1回の予防薬の投与か、1年持続型の注射による予防が必要になります。