■甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌量が減少することでおこる病気です。
■甲状腺の役割
○基礎代謝率を向上させ、熱産生に寄与する。
○心臓の収縮力を増強する。
○脂肪の分解を促進する。
○消化管での糖の吸収を促進する。○肝リパーゼの活性化によりコレステロールを低下させる。
○免疫力を増強する。
■原因
甲状腺機能低下症は、おもにリンパ球性甲状腺炎と、特発性甲状腺萎縮、ろほう細胞過形成、腫瘍によって引き起こされます。また、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)などの他の病気が甲状腺ホルモンのはたらきを阻害し、同様の症状を引き起こすことがあります。
■症状
脱力、眠気、肥満、疲れやすい、寒冷不耐性、胆汁うっ滞、便秘、日和見感染、神経症状(前庭障害、痙攣、顔面神経麻痺、振るえ)、循環症状(徐脈、血圧低下)、眼症状(角膜リピドーシス、角膜潰瘍、ドライアイ)、皮膚症状(鼻、尾の脱毛、脂漏性皮膚炎、粘液水腫)など
■治療
甲状腺ホルモンを投与する
甲状腺ホルモン製剤の投与をおこないます。甲状腺機能低下症になると、他の病気が原因で起こるもの意外では、生涯にわたって治療を続けなくてはいけません。