病気についてCase Report

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

副腎皮質機能亢進症は腎臓(尿をつくる臓器)の近くにある副腎という臓器から副腎皮質刺激ホルモン(コルチゾールなど)が過剰に産生されることにより、さまざまな病気を引き起こす疾患です。

副腎皮質からできるホルモンとその作用

1.ミネラルコルチコイド
 Na(ナトリウム)やK(カリウム)の濃度を調節する。

2.糖質コルチコイド(コルチゾール、ステロイド)
 血液中の糖の産生や脂肪の合成を促し、また白血球の遊走を抑えて、坑炎症作用を示したりするストレス緩和ホルモンです。

3.性ステロイド(アンドロゲン):男性ホルモン
 →上記のホルモンの分泌量の低下により以下の症状が起こります。


■症状
  • 元気消失
  • 食慾不振
  • 体重減少
  • 虚弱
  • 徐脈
  • 血圧低下
  • 嘔吐
  • 脱水
  • ショック
  • 神経症状など


■原因
原発性:免疫介在性、腫瘍、血栓などにより、副腎皮質が破壊されたことにより、副腎皮質機能不全が起こる。
続発性:腫瘍や炎症などにより、下垂体が破壊され副腎皮質刺激ホルモンの分泌低下に伴い副腎からのホルモン分泌量が低下する、または長期的なステロイド薬剤により副腎皮質が萎縮して機能不全が起こる。


■治療
グルココルチコイドまたはミネラルコルチコイドの投与が生涯にわたって必要になります。また症状の程度によって点滴などの対症療法が必要になります。